| |
将来、深海や北極圏の油田開発が期待されています。現在の石油生産量のうち約3分の1は、海底下から掘り出されたものと言われています。油田開発はもともと陸地から始まり次第に海へと進出しました。技術的には3000mの海底下からも掘り出すことが可能ですが、現在、採掘されているものの多くは浅い海から掘り出した石油です。
ちなみに、今後、陸地や浅い海の油田が枯渇したときに、水深300m以深の深海や北極圏の海底油田から掘り出せるのは、これまでに人類が利用してきたすべての石油の量の3分の1ほどと見積もられています。
海の底には、石油以外にどんな資源があるのかというと、レアメタルが含まれている「マンガン団塊」などがあります。海底には鉄とマンガンでできた玉 「マンガン団塊」が転がっている場所があります。
この玉にニッケルやコバルトなど希少な金属「レアメタル」が含まれています。また、ハイテク産業に不可欠な「レアアース」を含む泥が堆積している場所もあります。日本では南鳥島周辺の海底から、これらの資源が見つかっています。
レアアースはレアメタルの1種で、希土類元素とも言います。レアアースの1つで、テルビウムは、鉄とコバルトとの合金が光磁気ディスクの磁性膜の材料として使われます。海底資源には、金属を大量に含む「海底熱水鉱床」があります。
海底の割れ目からしみこんだ海水は、マグマの熱で熱せられると数百℃にもなります。この熱水に岩石中のさまざまな金属が溶けこみ、海底に再び噴出するときに、冷えた金属が煙突のような塊である「チムニー」になるのです。
チムニーには有用な金属が大量に含まれ、巨大なものになると、1本で鉱山1個分にもなると言います。ほかにも特徴的な海底資源として、「燃える氷」と呼ばれるメタンハイドレートがあります。「メタン」とは天然ガスの主成分で、都市ガスなどに使われます。
水分子のカゴに閉じ込められたものを「メタンハイドレート」と言います。水とメタンが低温・高圧の状態におかれたときにできます。日本近海の海底下には、メタンハイドレートが埋もれている場所があり、将来的な国産エネルギー資源として期待されています。
海洋資源はいいことずくめではありません。水深が深いところにある海底資源は、海面に引き上げるのに莫大な費用がかかり、なかなか採算が取れませんが、近年、枯渇が取り沙汰される銅が「マンガン団塊」に豊富に含まれていることが分かりました。枯渇により銅の価値が上がると、採算性が出てくるのではないかと見直されています。
海の表層は、窒素、リン酸、カリなどの栄養分をプランクトンなどの生物がみんな食べてしまい貧栄養の状態になっています。栄養が豊富なのは、実は生物が少ない水深200m以下です。
このような水を「深層水」と言い、日本では1980年代から汲み上げてさまざまな用途に利用しています。例えば、昆布やアワビ、魚の養殖などに使うと、早く大きく成長させることができます。最近では美肌効果の期待できる化粧品やお酒、お風呂のお湯などにも利用されています。
|
|