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科学の研究対象は自然現象、ときに数学を道具にします。ダヴィンチやガリレオは、自然を理解するうえで、数学が役に立ち、重要であることを説いています。またニュートンは、新しい数学をつくり、それを応用して近代科学の扉を大きく開けました。
科学と数学は、よきパートナーであると言ってよいでしょう。そして現代文明は、高度な数学を駆使した科学によって形成されてきました。ガウスは数学のほか、天文学や物理学を明らかにしました。
ガウスが生きていた時代、数学に才能のある学者は、大学教授になるか王侯貴族のお抱え学者として生計を立てていました。ガウスもドイツの大貴族に仕えていましたが、小惑星ケレスの軌道を確定したことによって、ゲッチンゲンの天文台長になっています。
ガウス自身は大学教授になったことはなく、ゲッチンゲンの天文台で仕事をしながら、物理学や数学の分野で画期的な業績を残しました。2015年、アメリカの重力波望遠鏡ライゴはブラックホール連星からの重力波を初めて検出しました。
重力波が存在することは、高度な数学を駆使した一般相対性理論でアインシュタインが100年も前に予言していました。ただ重力波はとても微弱なので超精密な機器でなければ感知できなかったのです。
フランスの女性数学者ソフィー・ジェルマン(1776〜1831年)は、ルプランという男の偽名で、以前からガウスと数学上の文通を続けていました。1807年頃、ドイツとのナポレオン戦争によって、ガウスのいた地域はナポレオン軍に占領されてしまいました。
ソフィーはガウスを心配し、ナポレオン軍の将軍に安否を確かめてもらいます。この時、ルブランの正体が、女性であることを将軍が明かしました。そしてガウスはソフィーに手紙を書き、その数学的才能と努力をほめたたえました。
ソフィーが、ガウスの安否を心配した理由は、アルキメデスの悲劇的な最期を思い出したからと言われています。ガウスはほかに、火星人に信号を送ろうと提案しました。19世紀、火星には知的生命が存在していると信じられていました。
ガウスは、数学は宇宙共通の言語だから、数学の定理を信号化して送れば、理解してもらえると考えました。多くのランプで「ピタゴラスの定理」を表す大きな図形をシベリアの大地に作れば、火星人が望遠鏡で観測するだろうと考えたのです。
この提案は実現しませんでしたが、1974年にアメリカの天文学者が25,000光年先のMI3 銀河に向けて、数学を使ったメッセージを電波で送信しています。数学がよく使われている分野は、物理学です。高度な数学がよく使われている分野は物理学です。
たとえば、ガウスなどが発見した非ユークリッド幾何学は、その後、リーマン幾何学として発展して、1916年 ブラックホールの存在を予言した、アインシュタインの「一般相対性理論」として結実しました。重力波の存在もこの一般相対性理論から導かれました。
高度な数学を駆使した物理学の理論的な予言は、巨大な観測施設を建設して2015年に検出に成功して、証明されました。2017年、貢献した3名の物理学者にノーベル物理学賞が授与されました。
ライゴはアメリカ合衆国のハンフォードとリビングストンという3,000km離れた2か所に設置され、この2基を使用して重力波を検出しました。カール・フリードリヒ・ガウス (1777〜1855年)。ドイツの数学者。発見後に行方不明になった小惑星ケレス(現在は準惑星)の軌道を計算で求め、その軌道上で再発見されました。
この業績でガウスは、ゲッチンゲンの天文台長となり、生涯そこにとどまり、天文学、数学、物理学などの科学に重要な貢献をしました。19世紀最大の数学者の1人で、ガウスの名前のついた定理や理論はたくさんあり、科学の発展に寄与しました。ガウスは小学生のころ、「1から100まで足すといくつ」という先生からの問題を一気に解いたそうです。
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