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毎日約2,000億個の赤血球が身体の中で作られています。血液は、細胞成分 (45%) と血漿成分 (55%) からできています。細胞成分は、酸素を運ぶ赤血球 (約96%) のほか、止血する血小板、細菌などを攻撃する白血球からできています。
ウイリアム・ハーヴェーは、血液は体中を循環していることを証明しました。心臓を通る血液は1分間では、安静時には約4,900mlです。安静時の心拍数は1分間に約70回、1回の心拍ごとに約70mlの血液が心臓から送り出されます。
したがって、1分間で70×70=4,900ml の血液が心臓を出ていくことになります。これは体重45kgの人ならば、約44秒で全身の血液が心臓を通っている計算になります。血液は骨髄で作られます。
血液は、古代エジプトでは消化管で、古代ギリシアでは肝臓で作られていると信じられていましたが、19世紀になって、骨髄で作られていることが分かりました。赤ちゃんの場合は全身の骨の骨髄で作られますが、大人の場合は胸骨、脊椎、肋骨、骨盤など、限られた骨髄でしか作られません。
それらの骨髄の中で、赤血球は約2,000億個、白血球は約1,000億個、血小板は約1億個が毎日作られています。ハーヴェーの実験では、血液が心臓を通って体全体を循環していることを示しました。
この実験でハーヴェーは、大静脈をしばれば心臓に血液がなくなり、大動脈をしばれば血液は心臓に停滞することを示し、従来から言われていた血液は肝臓で作られるという説を覆しました。 血液が体中を循環して心臓に送られ、また心臓から出ていくことを科学的な方法で証明したのです。
血液はなぜ赤いかといいますと、赤血球は、赤以外の光を吸収して赤の光を反射するため赤く見えます。赤血球が赤いのは中にヘモグロビンがあるからです。ヘモグロビンはヘムとグロビンというたんぱく質からできています。グロビンは透明ですが、ヘムには鉄成分があって、これが水分と反応して赤くなり、ヘモグロビンも赤くなるのです。
ウイリアム・ハーヴェー (1578〜1657年)。 それまで1500年以上信じられてきた「血液は肝臓で新たに作られる」という定説に疑問を抱き、さまざまな実験と観察によって、ふだん血液は減りもせず増えもせず、心臓を通って体中を循環していることを突きとめました。その結果を「動物における血液と心臓の運動について」という著作で示し、生理学の基礎を築いたのです。この発見が医学を近代的な科学へと脱皮させたのです。
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