取引先から「夏休みはどうしてますか?」の打診が入り始める。翻訳すれば「自分は夏休みですけどその間に仕事しておいてください」だ。 そういうわけで毎年の盆暮れ正月とゴールデンウィークは観光業界と同じ書き入れ時になる。 小学生の時、年末年始のTVで「会社は休みになった」「ハワイに行く人達で空港が混雑」「帰省のために高速道路は渋滞中」等々のニュースを見れば確かに世間はお休みなんだなと思うのだけれど、それを伝えているアナウンサーは仕事しているじゃないか、働いている人がいるじゃないか、「休日」でも働いていいのだ、という現実に気がついた。 そして、なんとか人が休んでいる時に働けないものかと考え始めた。 小学校の5年生の時に動物係という係になった。各クラスに動物係がいて、当番制で兎小屋や鳥小屋の掃除、餌やりなんかを担当していた。 冬休みを迎えるにあたり、「正月に学校に来てウサギ小屋の掃除を出来る人はいるか?」という打診があったので率先して手をあげた。人が休んでいる時に「仕事」をする絶好のチャンスだ。同じクラスの動物係である渡辺君と釣り仲間の坪井君も手をあげたのでウチのクラスが担当することになった。 正月の2日だったと思うが、誰もいない学校へ行って兎小屋の掃除をして、リヤカーをひいて近所の青果市場で屑の野菜をもらってきて餌やりをした。なんというか妙な楽しさと達成感があった。 というわけで今も盆暮れ正月とゴールデンウィークは働け働け。 |