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なにを探して雨のひとりで(直治) ふたりを閉じて雨曇りのまど(直治) 泣けない代わりに雨だれを聴いている(土昜) トカトントンと聞こえた気のする六月の雨(土昜) にんべんが憂う細く優しい雨(土昜) 彼岸を満たす雨後の数瞬(秋琳) 梅雨入りの日が暮れる淡色(秋琳) はみ出したぬかるみにゴムの長靴(吉明) 雨とカッパと傘ばかり目の前(祖啓) 雨にけぶった心臓を探しに行く (麻由可) もういいじゃないか雨が肩をたたく(聡) 雨は京都へもどりたいのぞみの窓(崇譜) 雨が欲しいのか山法師どんより梅雨の空(太公望) コーヒーミルたどたどしく雨粒連れてきた(由紀) 考え続けるロダン上野に雨また雨(いちろう) 立ち止まるほどでもない雨が来ている(麓草) 雨しずか手を休めて聞く刹那(秋琳) 音やわらかにひと雨ずつ春(秋琳) 雨戸越しに聴く春雨しずかな(秋琳) 雨にて午睡 強くなって寝覚め(秋琳)
..2016/08/03(水) 12:33 No.656
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