愛知県支部 支部長 永井大也 ++ ..2022/03/05(土) 20:54 [77] |
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開催日時 令和4年2月26日(土)14時30分から16時30分
開催場所 ウィルあいち 2階特別会議室
講演者 石部健太朗氏(日本茶インストラクター 日本茶専門店錦園石部商店代表)
題目 <21世紀の日本茶〜Future and past~>
参加者 会場20名、オンライン参加者28名(愛知19名、岐阜3名、三重3名、神奈川1名、千葉1名、栃木1名)
日本茶は不変と思われているが、ここ数十年で大きく変化している。それがわかる資料として、 80年代の日本茶を特集した雑誌に掲載されている様々な茶の写真と現在のものとの比較。 まだ、80年代<深蒸し茶>という名はほとんどなく<フリースタイル茶>という名で売られていた。NHKの日本茶番組も取り上げられ、現在の茶園の風景とは違う点を指摘された。 ご自身の日本茶に携わるきっかけの話や急須の話など貴重な話を伺う。急須も家庭に普及したのは戦後。当たり前にあると思う急須もひょっとしたら、あと数年で作り手がいなくなり、急須が手に入らなくなるかもしれない。消耗品として扱われきた急須を、子々孫々使い続けていただくものとして扱いたいとも話される。日本茶に携わる者としてもっと過去を知って未来を考える勉強をすべきと。
講演会の後半で、参加者からの質問で「商売の中で印象に残った出来事は?」の答えで「福岡の催事で、平型急須を見た30代の男性が、これはなに?と尋ねられ、急須の使い方や楽しみ方をじっくり説明すると、使ってみたいと2万5千円もする急須を即買いされた。こちらもびっくりしたが日本茶の可能性を知った出来事」と語られた。
また、ある参加者から「お茶が売れないのは、学校給食などで茶が出なくなったから。まずい茶でも出してお茶に対する教育をすべき、自分は年だから何もできないが、ぜひなにかしら発信してほしい」との要望に、「日本人が日常茶飯で飲んでいたお茶はペットボトルに変わっただけ。既存のお茶屋の売上が減っただけで、日本茶を飲む枠は減っていない。サンプルを配っても飲まずに捨てられるだけ。何もできないのではなく、なにかできるはずだから、模索し実行すべき」との回答。
アッという間の120分。日本茶に携わる者として、色々考えさせられた時間でした。(永井)
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