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 ギターはカンナに似ている    ..takehiro     返信
      2010/10/28(Thu) 03:00  No.499
 
 
・・ずっと仕事で使ってきたギターがなんだか変。
ASTURIAS D・Customというオール単板(合板部分がない)の
ギターなんだけど、こいつはとにかく音が大きくって、
モニターの返しがなくてもいいくらい。
でもなんだか最近音が変。
で、いろいろと観察してみると、
ナンダナンダ、あちこちに不具合があるではないか!
表板が1cm近くも膨らんでいる。弦はいつも緩めてたのになあ・・。
裏板のブレーシングが3カ所も浮いている、フレット浮きがある、ブリッジが
前方に傾いている、サドルがすり減って3弦だけ低い、などなど。

ずっと使っていると、本当の姿が見えなくなっていたりするんだねえと、感心と反省しきり。
弦楽器におけるボディの変形は不治の病とされているが、なんだかんだで15年も
木工でメシ食ってきた(食えてきたのは最近)。
曲げたり伸ばしたりの変化球工事もそれなりに経験があるので、エイヤっと現状復帰工事に挑んだ。

・・やれば出来るもんだ。一部塗装が熱変色したけど、元の形状に復元。
それから各部を調整して弦を張り、弾いてみると、OOOOOOOOOOオオオオオ!!
これやーこれやないかー、俺んとこへ来た時の感動は!

たった0.1mmの高さ調整で、ギターって誰でも分かるくらい音や弾き具合が違うんね。
今更目からピック(うろこ)。

木工で毎日使っているカンナも、一見ただの木と刃だけで単純のように見えるが、
30cmくらいのカンナの中に20カ所ほどの調整ポイントがあり、髪の毛1本分の精度で
そのそれぞれを調整しないと機能しないから、ギターとカンナって、よく似てるなあ。

追伸(ギター好きのみ読んでね)
今回、木工屋的に分かった事がある。
ASTURIAS D・Customは、表板が2mmと薄いのに加えて、かなりスキャロップしているから
本当に良く鳴るけど、強度的には少し無理があると思う。
また戻るようだったらブレーシング(力木)を追加したほうがいいかも。










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