水戸滞在中。 久々にスーパーへ。 信号待ちをしていたら、交差点のど真ん中に蝶か蛾のような虫が止まっていた。飛ぼうとしているようなのだけど羽ばたき方が不器用で飛び上がれないようだ。 そこをトラックが通り過ぎたことで風が舞い上がり、蝶だか蛾だかも空中に放り出された。相変わらず不器用な飛び方だが風に乗ってこちらに飛んで来た。近づいてくるにしたがってその姿が段々と大きくなり目の前を通った時に、目があった。大きくつぶらな瞳で太い触覚、全身真っ白のそいつは蚕だった。 蚕というのは改良された家畜なので自然界にはいないのだそうだ。満足に飛ぶ事も出来ないというから車かなんかで移動中に道路に落ちてしまったのだろう。 とても綺麗な生き物だ。その生い立ちも含めて考えればお城を出た事の無い純白のお姫様のようだ。 成虫のカイコはこんな綺麗な生き物なのに、蛹は絹の糸の原料となるために繭とともに煮られて死んでしまう。とちょっと悲しくなった。 |