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日本や米国、台湾では、中国の強大化を恐れて、中国共産党体制が崩壊すればよいと考えている方々がいます。米国は既に、中東などで自国の脅威になりそうな国に民主化しろとと圧力をかけ、その体制を崩壊させてしまう戦略を50年も前から行っています。
イラクもイランもその一国でしょう。中国共産党に対しても、香港や中国大陸の民主化活動家を支援して、中国共産党を不安定化させようとする戦略を行っていました。この影響を受けた、台湾の独立派達は中国が民主化することを望んでいます。
台湾に住む人々は日本語が得意で「中国共産党政権は早く民主化した方が中国人は幸せになれる」と主張する本を書いて日本で出版しています。台湾独立派の中には、日本を好きな人が多いので、これらの行動は善意で行っているのでしょう。
中国共産党の独裁政治が崩壊しても、日本や台湾にとって都合のよい状態になるとは限りません。独裁政治が崩壊して民主化したが、カリスマ的な政治家が突然現れて、中国を再統合するために、更なる反日感情や反台湾感情をむき出しにして、日本や台湾の製品を中国市場から完全に締め出すかもしれません。
中国が混乱して、経済が悪化したら、中国の民も、共産党独裁下の方が幸せだったと語る方も出てくるでしょう。問題なのは、米国の世界覇権が減退しているので、北朝鮮や台湾海峡の問題解決に本腰を入れなくなり、北朝鮮問題は中国と韓国に任せ、台湾海峡問題では台湾を擁護しなくなり、中国の言いなりになっていることです。
米国の覇権衰退後に、中国にいじめられるのを避けたいのなら、日本人は中国のことを深く分析しなければならないでしょう。日本人は、戦前の方が深く中国を理解していました。米国の虎の威を借りているだけの現在の日本人ではダメだと思うのです。
実際、中国共産党体制が崩壊する可能性はどのくらいあるのでしょうか。中国のマスコミは、国民の不満を取り除き、共産党政権を長続きさせるために存在しています。報道の自由を求める中国のマスコミが、一党独裁に反対する政府運動を始める勢力へと発展することは、今後共産党の中央が物凄い腐敗や無能な状態に陥らない限り、あり得ない話だと感じられます。
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