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今日、東海道新幹線では、平日に毎日運転される列車が合わせて313本です。JR東海によると、臨時列車を含めた列車の本数は、2018年度で1日平均373本にも上ったといいます。1日に運転される列車の本数は東海道新幹線が開業した1964年10月1日の時点では60本でした。
以来、急激な伸びを見せ、12年後の1976年7月1日の時点でちょうど4倍の240本にまで増加しています。1日に240本といっても、列車の本数はいまよりもまだ70本余り少ないのですが、当時は東海道新幹線の線路があまりにも混み合い、「もう列車の本数をこれ以上増やすのは限界に近い」と考えられていました。
今日、JR東海によって建設が進められている超電導リニアによる中央新幹線の構想が練られたのもこの頃です。それにしても、現在は繁忙期には東海道新幹線で1日に400本を超える列車を運転できるというのに、それよりもはるかに少ない240本で「もう限界」 と考えられたのはなぜであろうか。理由は列車の速度です。
東京〜新大阪間は最高速度時速285qで運転され、所要時間は、最も速い「のぞみ」で2時間30分以内です。一方、1976年の時点では最高速度は時速210kmで、同じ区間の所要時間は最も速い「ひかり」で3時間10分でした。列車の速度が遅く、所要時間も長かった為、1本の列車が線路を占める時間が長くなって列車を増やせなかったのです。
最高速度が時速にして75q、東京〜新大阪間の所要時間が40分異なるだけで、なぜ状況が大きく異なるのかを検証してみると、朝6時から深夜24時まで車両が休みなく東京〜新大阪間をどれだけ行き来できるかを計算してみました。
算出に当たり、朝6時に東京駅を出発することとし、到着が24時を過ぎると見込まれる場合はその時点で打ち切っています。そして、計算を単純にするために東京駅、新大阪駅の両駅での折り返し時間はないものとしました。
まずは、東京〜新大阪間を3時間10分で結ぶ場合です。この区間を5回、つまり2往復半して21時50分に新大阪駅で車両は1日の運用を終えます。一方、東京〜新大阪間を2時間30分で結ぶとすると、この区間を7回、つまり3往復半することが可能です。1日の運用を終えるのは23時30分に到着となる新大阪駅です。
単純に計算すると、車両を運用する効率が今日どのくらい向上したかというと75で1.4倍です。大ざっぱにいって列車の本数を1.4倍に増やせるという意味で、240本の1.4倍は336本となり今日、東海道新幹線で1日に運転されている本数に近いです。
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