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新幹線の列車を利用するには、乗車券のほかに特急券が必要となります。特急券は大きく分けると、座席を事前に定めた指定席特急券と自由席車であれば好きな座席に座ってよい自由席特急券との2種類です。グリーン車、普通車それぞれの指定席はJR各社共通の大型コンピュータで管理されています。
なにしろ東海道新幹線の「のぞみ」 1列車だけで指定席の数は1073席もあります。平日に毎日運転される本数だけで164本(2020年3月14日時点) もあり、しかも途中の駅で旅客が入れ替わって同じ座席に座るケースも多いので、指定席の管理は複雑です。
こうした要求に応えるため、鉄道情報システム株式会社 (通称: JRシステム)というJRグループの企業はマルス (MARS:Magnetic electronic Automatic seat Reservation System)501という大型コンピュータを用意し、新幹線はもちろん、在来線の分も含めた指定席を管理しているのです。
マルス505の能力は極めて高く、多いときで1日に1000万回ほどもある座席の照会にもびくともしないといいます。2種類の端末「MR形」「MV形」とは?指定席特急券の発行には、マルス505にアクセス可能な端末と呼ばれる小型コンピュータを操作します。
駅や旅行会社の窓口に置かれ、顧客の要望に応じて駅員や係員が指定席特急券を発行し、販売する端末をMR形といいます。モニタの画面をタッチして希望の列車や座席の種類を選ぶことができ、端末とセットとなったプリンタで指定席特急券が印字されます。2016(平成28)年3月31日時点で2977基が稼働中です。
一方、顧客が自ら操作して指定席特急券を発行可能な端末も存在します。こちらはMV形と呼ばれ、一般には指定席券売機といいます。通常の自動券売機と一緒に置かれていることが多く、プラットホーム上やコンコースに単独で置かれているものも見受けられます。
やはりタッチパネル式となっており、画面や音声の案内に従っていけば指定席特急券が発行される仕組みですが、慣れている人でも手間を要するのが難点かもしれません。なお、画面や音声の案内は、日本語と英語との2カ国語から選ぶことができ、一部は中国語や韓国語にも対応したものもあります。
MV形は2016年3月31日時点で2183基が稼働中です。今日、新幹線をはじめとするJR各社の指定席特急券は、わざわざ駅や旅行会社に赴かなくても、インターネットを利用してパソコンやスマートフォンで購入できます。
JRシステムは「JRサイバーステーション」というインターネットプロバイダー事業を展開しており、会員になると指定席特急券の予約が可能です。しかし、インターネットで申し込んだ指定席特急券は乗車当日には購入できないので、やや使いづらいです。
新幹線の営業を行っているJR北海道・JR東日本・JR東海・JR西日本・JR九州の5社は、独自のインターネット座席予約サービスを用意しています。サービスの名称はJR北海道とJR東日本とが「えきねっと」、JR東海が「エクスプレス予約」、JR西日本が「e5489」、 JR九州が「インターネット列車予約サービス」です。
これらは皆、予約した指定席特急券を決められた期日までにクレジットカードなどで支払いを済ませておけば、各社の駅の窓口や指定席券売機できっぷを受け取れ、スムーズに旅立つことができるのです。インターネット座席予約サービスを利用すると、駅の窓口や指定席券売機に寄るのが面倒に思えてくるでしょう。
そこでJR東海は「エクスプレス予約専用ICカード」を用意しています。このカードを利用して予約を済ませておけば、東海道新幹線はもちろん、山陽新幹線でも指定席特急券や乗車券を発券する必要はないのです。具体的には、自動改札機でICカードをタッチするだけで乗車できるのです。これからはラインで切符が購入できるようになります。
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