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  成長していた日本企業  仲條拓躬2024/08/22(木) 17:03 
  AIとは何か  仲條拓躬2024/08/22(木) 17:01 
  指数関数でコロナ禍が分かる  仲條拓躬2024/08/20(火) 17:43 
  人類を翻弄するスピード狂  仲條拓躬2024/08/20(火) 17:38 
  統計学者ナイチンゲール  仲條拓躬2024/08/19(月) 17:04 
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  知の爆発は必然だった  仲條拓躬2024/08/19(月) 17:02 
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  スマホは私たちの邪魔をする   仲條拓躬2024/08/17(土) 08:22 
  靖国神社参拝にこだわる  仲條拓躬2024/08/15(木) 14:13 






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成長していた日本企業
   投稿者: 仲條拓躬    
2024/08/22(木) 17:03
No. 7570
 
 
日本では、平成元年である1989年12月2日、東京証券取引所の大納会での日経平均株価が3万 8915円の最高値を打ちます。1990年は5万円、数年で10万円といった強気の見通しが市場を覆っていましたが、年明けから相場は崩れ、1990年1月だけで株価は1727円も下落します。株価の後を追うように不動産価格が暴落します。

不動産や建設、金融の業界で名を知られたいくつかの企業が破綻しました。北海道拓殖銀行や山一證券が消滅しました。しかし、米国のように業界に君臨するトップ企業が壊滅するという状態ではありませんでした。

財テクに距離を置いていた製造業の多くは、持ちこたえていました。「失われた10年」という言葉はこの時代を捉えたものですが、多くの企業は緩やかに成長していました。企業活動のマクロ的集計値であるGDPも1988年の394兆円から1998年には528兆円に増加していたのです。

1998年の中国のGDPは129兆円で日本の4分の1にも及ばない水準でした。韓国のサムスン(三星)電子は、韓国をベースとするローカル企業でした。1990年代はその後、大きく発展する新興企業が胎動を始めた時代でもありました。

山口県に本社を持つファーストリテイリングは1992年から9年の6年間で売り上げを200億円から800億円に4倍増し、東京への進出を狙っていました。京都の日本電産が小型モーター市場で活躍を始めています。売り上げは、東京のマブチモーターと並んで約1000億円の水準でした。

ソフトバンクは1994年に日本証券業協会に店頭登録し、200億円を調達します。1996年にはインターネット元年と称し、ヤフー(現Zホールディングス)を設立します。日本興業銀行の社員であった三木谷浩史氏は1997年に楽天を創業します。楽天だけでなくDeNAやサイバーエージェントも活動を始めます。

当時、米国人が語っていた言葉が思い起こされます。「日本は大変だというが米国の企業は日本の企業の10倍苦しんでいる」「日本の株価が下落しているといっても米国の1987年10月のブラックマンデー(暗黒の月曜日)では2245ドルのダウ平均が1日で1738ドルに下がった」。

そのときはあまり意識しなかったのですが、その後、時間が経過するなかで日本の多くの企業は1990年代にもっと苦しみ、米国の企業のように捨て身の改革に挑んでいれば、今の景色は違ったものになったと思うのです。

 





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AIとは何か
   投稿者: 仲條拓躬    
2024/08/22(木) 17:01
No. 7569
 
 
なぜこんなにもAIを訓練するのに労力が必要なのか。簡単に言えば「入力されたデータをソフトウェアの判断で出力するシステム」のことです。要するに「入れたものを検索して出す」というコンピュータの基本そのものです。

ただしそのソフトウェアには従来よりもはるかに発達した。計算式(アルゴリズム)が組み込まれていて、洗練された答えが出るようになっています。ようするに人間の知能を、コンピュータを用いて人工的に再現したものという意味で理解されています。

さらに機械学習(マシンラーニング)という機械がさまざまなデータを学んで規則づけする仕組みがあります。そしてまた、自然言語解析(ナチュラルランゲージプロセッシング)といって、入力された言葉を自動的に分析し答えに対して適切な回答を出す、といった仕組みも含まれています。

ところがAIは、ものすごく賢い計算式で、答えを出すには入力が必要です。1+1=2の答えを電卓で出すには「1+1」と入れなければなりません。それ以上にAIはいろいろな処理をしてくれるのですが、それにはたくさんの数式や言葉、人間の歩みなど動画や画像を入れておかなければならないのです。

この入力を自動化できる場合もありますが、いろんな分野では手入力したり、入力した結果を人間が確認したり、入力した情報に意味づけしなければなりません。最近はやりの医療AIで診断する場合、AIは人間の医師ではないので、たとえば乳がん患者の検査結果をいきなり入力されても意味がわかりません。

こういう画像でこういう数値データが入っていたらがんのステージTだよというような情報を事前に入れておかないとAIは判断ができないのです。これまではそういった診療をしていたのが医師でした。

コンピュータのプログラマーや分野が違う事務員の人が乳がん患者の画像や検査結果のデータを見ても判断は不可能です。結局、医師や画像診断をされてきた人が、「情報の分類」「意味づけ」「AIが判断できる情報提供」をしておく必要があります。

それにAIに入力する診断データは膨大なので、診療で超多忙な医師が仕分けをしてAIに入力する作業を延々とするわけにはいきません。それを他の人がやっても人件費がかかります。これはほかの分野でもまったく同じなのです。

 





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指数関数でコロナ禍が分かる
   投稿者: 仲條拓躬    
2024/08/20(火) 17:43
No. 7568
 
 
指数関数的な変化にうろたえてしまった典型例の一つが、コロナ禍における感染者数の増加です。 実際に 感染者数がどのように推移したか。日本と米国における新型コロナ感染者数の推移として、感染が拡大しはじめるタイミングが異なっていました。

日本は2020年1月末から、米国は2月末から表示しています。また、4月以降は各国の感染予防策が効果を発揮し始めて状況が変わったので3月末までのグラフを発表しています。発表したグラフを見てみると、おおむね直線状に伸びていることが分かります。

感染者数の推移は数学的には指数関数で表されるため、片対数グラフで見るとおおむね直線になっているのです。感染者数の推移を表す数式で解くと感染者数が指数関数的に増えるという結果が出てきます。詳しい計算は省きますが、ここでは、なぜ指数関数になるのかを簡単に説明したいと思います。

1人の感染者が他の人に感染を広げてしまうとき、その平均人数を「再生産数」といいます。例えば、1 人の感染者が平均して2人に感染させてしまうとき、再生産数は2です。コロナ感染者が、同じコロナ感染者を再生産してしまうというイメージです。

再生産数が2、感染してから平均5日で他の誰かに感染させるとします。すると、感染者数は5日ごとに2倍になっていきます。少し前に書いた日記のドラえもんの栗まんじゅうの例では、個数が5分で2倍になりました。5分か5日かという期間の違いはありますが、一定期間ごとに2倍になるという点では同じです。

このことから、感染者数の推移は指数関数で表せるという仮説を立てることができます。もちろん、実際の感染者数の推移には、様々な要因が影響してくるでしょう。国の感染症対策、マスクをつける習慣、免疫の特性、年齢構成、ワクチンの普及(実際はさらにスパイクたんぱく質により感染者を増やした)等々、数え上げれば切りがありません。

しかし、理系的思考の本質は「シンプル・イズ・ベスト」にあります。シンプルに考えることで、本質が見えてくるのです。指数関数に従うという仮説に基づけば、勢いがゆっくりであるうちに対策しておかないと、あとで大変なことになると予測できますし、だからこそ、各国の専門家が警鐘を鳴らして いたのです。

日本での報道を振り返ってみると2020年3月に入って「急増」という報道が増えました。グラフを見てみると、もっと前の2月中旬あたりから指数関数に従って感染者数が増えていたことが分かるのです。感染を警戒している人が少なかったころから指数関数的な増加が始まっていたというわけです。

 





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人類を翻弄するスピード狂
   投稿者: 仲條拓躬    
2024/08/20(火) 17:38
No. 7567
 
 
爆発的な変化を理解するのに不可欠な「指数関数」についてです。私たちが世の中の急激な変化に直面したとき、その背後に指数関数が隠れているケースが非常に多いのです。コロナ禍やシンギュラリティ(技術的特異点) など、変化のスピードが非常に速い出来事の核心には、指数関数があります。

指数関数は、いわば人類を翻弄する「スピード狂」のような存在です。指数関数は、「掛け算」を深く追究することで生み出された関数です。理解のために、ドラえもんのひみつ道具 「バイバイン」 (てんとう虫コミックス『ドラえもん』 第17巻、第1話)に登場してもらいましょう。

バイバインは液体状の薬品で、何かに振りかけると、それが5分ごとに2倍の数に増えていくというものです。のび太君は、栗まんじゅうを食べてもなくならないようにできないかとドラえもんに相談し、バイバインを出してもらって栗まんじゅうに振りかけました。

すると、栗まんじゅうが増えていくので最初は喜んだのですが、途中から食べきれなくなってごみ箱に捨ててしまいます。それを知ったドラえもんは大慌てになりました。なぜ慌てたのでしょうか?具体的に、栗まんじゅうがどれくらいの勢いで増えていくか。

最初は1個だった栗まんじゅうは、5分後に2個に増えます。そして10分後には、2個ある栗まんじゅうのそれぞれが2個に分かれるので、合わせて4個 (2×2=4) になります。15分後 には、4個ある栗まんじゅうのそれぞれが2個に分かれるので、合わせて8個 (2×2×2=8) になります。

8個くらいならのび太君でも食べられそうですが、ここからが問題です。5分経過するごとに栗まんじゅうは16個、32個と倍々ゲームで増えていくので、その個数は急激に増加していきます。

計算してみると、たった2時間半で約10億個に達し、5時間で約100京個を超えてしまうのです(京は、1のあとにゼロが16個続く数)。のび太君の胃袋に収まり切らないどころか、地球を埋め尽くしてしまいます。

急激に増えていくのは、考えてみれば当たり前の話です。栗まんじゅうが4個しかないときは、2倍しても4個しか増えません (計8個になる)。 しかし、栗まんじゅうが100京個に達すると、2倍したらさらに100京個増えて約200京個になります。増え方が増えるので、急激に大きくなっていくのです。コロナ禍で知られた恐怖の概念なのです。

 





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統計学者ナイチンゲール
   投稿者: 仲條拓躬    
2024/08/19(月) 17:04
No. 7566
 
 
俯瞰力を発揮することで、人間の知性の限界を超えた事例があります。近代看護の生みの親ともいわれるナイチンゲールは、実は統計学の専門家でもあり、英国王立統計協会の史上初の女性会員に選ばれるほどの実力を持っていました。

彼女が統計学の知識を活用したのは、もちろん医療の世界です。ナイチンゲールは、看護師団長としてクリミア戦争に派遣されたとき、英国軍の負傷者や戦死者についての膨大なデータを収集し、統計学を駆使して分析しました。

その結果、戦争による直接の死者よりも病院の劣悪な衛生環境による死者の方が圧倒的に多いことを突き止めたのです。例えば、当時は包帯を使い回すことが当たり前のように行われていましたが、新しい包帯を使った患者と使用済みの包帯を使い回した患者では、その後の死亡率が明らかに異なることが分かりました。

このことから新しい清潔な包帯を使うことによって、患者の死亡率を下げることができたのです。さらには病院のトイレ掃除や衣服の洗濯も含め、あらゆる衛生環境の改善に努めた結果、40% 超だった死亡率を5%まで下げることに成功しました。

ナイチンゲールの時代には、身の回りや医療器具を清潔に保つとなぜ死亡率が下がるのか、その原理は分かっていませんでした。現代でこそ、不潔な環境には目に見えない病原体がまん延していることは常識として知られています。

そういうことが分かっていなかった時代に、患者のデータだけから正しい道筋に至ることができたのは、彼女が統計学者だったからに他なりません。統計学を駆使することで、たとえ事象の背後にある真のメカニズムが分からなかったとしても、実用に耐える仮説を作ることができるのです。

現代における統計学の応用例として、新薬の検証で見ることが出来ます。新薬の開発には長い時間がかかり、費用は数百億円にも上ると言われます。それだけ莫大な時間と資金を使う上に、人体に使用するものですから、本当に効き目があるかどうかの検証は慎重に行わなければなりません。そのために採用されているのが「ランダム化比較試験」です。

この試験では、患者をランダムに2つのグループに分け、一方には新薬を、もう一方には全く同じ見た目の偽薬を処方します。ちなみに偽薬としては、無害な物質であるブドウ糖などが使われることが多いようです。

なぜ一方のグループに偽薬を処方するかというと、有効成分が入っていないにもかかわらず、薬だと信じ込むことで本当に症状が改善する場合があるからです。これは「プラセボ効果」と呼ばれていて、一部の患者に発生することが知られています。

薬は大なり小なり副作用を伴いますから、プラセボ効果と同程度にしか症状が改善しないのであれば、わざわざ新薬を処方する必要はありません。そこで、偽薬を処方されたグループと本物の新薬を処方されたグループの経過を比較することで、新薬の効果を確かめるのです。

 





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キリスト教が広がったのは
   投稿者: 仲條拓躬    
2024/08/19(月) 17:03
No. 7565
 
 
紀元後の人類史といえば、イエス・キリストです。イエスは何をした人かというと、ユダヤ教の改革者でした。イエスについてはクリスチャンギリシャ語聖書のほとんどがパウロが伝えたものです。

パウロはもともとユダヤ教の熱心な信者で、キリスト教徒を迫害していました。それがあるとき、奇跡のような体験をしてイエスの衣鉢を継ぐまでに変わったというのです。有名な「パウロの回心」です。でも実際には、何かのきっかけで人生が劇的に変わる人なんてほとんどいないもので、うらやましいです。パウロはエルサレムに入れませんでした。

イエスの弟がエルサレムで小さい教団を持っていて、かつてキリスト教を迫害していたパウロを受け入れなかったのです。そこでパウロは、エーゲ海周辺の都市を布教して歩きました。パウロはユダヤ人ですから、都会が大好きなユダヤ人に説教していったのです。

都市にはもともと、ギリシャ人が多くいます。パウロは、ギリシャ人にも教えを説きました。イエスはアラム語で説教をしましたが、パウロは、コイネーと呼ばれるギリシャ語で説教していました。共通語を使っていたので、ユダヤ人でない人でもみんな、わかるわけです。キリスト教が広がった理由は、ここにあります。

パウロが語り継いでいったイエスの教えですが、イエスが死んでから半世紀後ぐらい、紀元1世紀の終わりごろに、新約聖書が書かれるようになります。マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネによる4つの「福音書」です。紙に書かないものは消えてしまうということです。

キリスト教がギリシャに広がったころ、インドでは、大乗仏教運動が起こりました。バラモン教は仏教によって都市を追われました。それで農村に逃げていったのですが、農村では誰も字が読めないし、高尚な理屈を説いてもわかりません。

そこで泥で人形をつくり、「これはシヴァ神で、シヴァ神万歳といったら救われる」と教えました。わかりやすくしたのです。こうして生まれたのがヒンドゥー教です。わかりやすいので、農村から都市に出稼ぎにきた人々によって、都市に逆流します。

宗教は、わかりやすい方が勝つのです。すると今度は、仏教徒が焦ります。一部の人たちは、勝手にお経を書き始めました。「お釈迦様 (ゴータマ・シッダールタ)は、本当はこういっている」と。こうして様々なお経ができました。宇宙と人間の一体を説く華厳系や、西方極楽世界の存在をうたう浄土系などのお経です。

仏教徒はさらに、ヒンドゥー教のまねをしました。ヒンドゥー教で人気の神様といえば、変幻自在のヴィシュヌ神です。このアイデアを借用してつくられたのが、馬頭観音や千手観音など、さまざまな姿に変身する観音菩薩だといわれています。こうしてヒンドゥー教に刺激されて、よりわかりやすくシンプルな大乗仏教がつくられ、広まっていったのです。

 





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知の爆発は必然だった
   投稿者: 仲條拓躬    
2024/08/19(月) 17:02
No. 7564
 
 
「知の爆発」では、ほぼ同時期に、ソクラテスが生まれ、釈迦が生まれ、孔子が生まれ、およそ人間が考えることのできるほとんどすべてのものがこの時代に生まれました。カール・ヤスパースという哲学者は、この時代を「枢軸の時代」として、知の爆発を「奇跡」 と呼びました。しかし、奇跡でも何でもありません。生活に余裕が生まれたからです。

紀元前500年前後は、鉄器が波及した時代です。同じ時代に地球が暖かくなります。鉄があって、鍬やスコップをつくれて、暖かい。がんがん農地を開墾すれば米や麦がたくさん収穫できて、豊かになります。

人類史上初めての高度成長が始まり、生活に余裕が出てきたので、「勉強したいやつには勉強させておこう。ご飯ぐらい食べさせてやる」となるわけです。知の爆発は必然でした。ギリシャでは「イオニアの自然哲学者」という人々が現れて、「万物の根源は何か」を考え始めます。

タレスは「水」と考え、ピュタゴラスは「数」、ヘラクレイトスは「火」と考えました。自然哲学者の興味は「外界」に向いていました。ところが、ソクラテスという人物が現れて、「自分は何者か」という問いを投げかけます。

ソクラテスは、人間の「内面」に、興味を向けたのです。これがソクラテスによる「転回」です。自然科学から始まった哲学は、自分の内面を問うことで、人文科学を生み出した。そういっていいと思います。

その後、プラトンという大天才が現れて、アテネ郊外にアカデメイアという学校をつくります。その弟子のアリストテレスは、リュケイオンという学校をつくりました。プラトンとアリストテレスの2人で、西洋の学問の根底にある論理的な思考方法はほぼ完成されたといわれています。

ホワイトヘッドという哲学者は、「西洋の哲学的伝統についての最も穏当な一般的特徴づけは、それがプラトンへの一連の脚注からなっている、というものである」という言葉を残しています。

現代では、プラトンやアリストテレスが活躍した時代にはすでに、ペルシャ文化とギリシャ文化が交流・融合するヘレニズムが始まっていたと考えられています。アテネはパルテノン神殿で有名です。また、ギリシャ悲劇は人々の心の奥に潜む葛藤を見せつけました。

 





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中華思想の始まり
   投稿者: 仲條拓躬    
2024/08/19(月) 17:00
No. 7563
 
 
紀元前500年前後に、ギリシャや中国、インドで「知の爆発」が起きました。どういうことかというと、ほぼ同時期に、ソクラテスが生まれ、釈迦が生まれ、孔子が生まれ、ほかにも多くの哲学者、思想家、宗教家、芸術家が生まれたということです。

およそ人間が考えることの出来るほとんどすべてのものが、この時代に生まれたといわれています。「知の爆発」には「前史」となる文化史があります。昔々、西に王様がいました。東にも王様がいるらしいのですが、どちらが偉いのか、どちらが格上なのか、新聞もテレビもありませんから解りません。

そこでどうするかというと、だいたい使者を送りました。一緒に美しい女性を連れていったり、宝貝を山ほど持っていったりして、相手の王様にプレゼントしては「どうだ、俺はこんなにすごいぞ、偉いぞ」と見せつけます。

もらった方は倍返しです。「いや、俺の方がもっと偉い」と。 最後は、互いのプレゼントの中身から「あっちが上だな」と思った方が、「家来になろう」と判断するわけです。これを威信財交易と呼んでいます。中国の周(西周とも呼ばれます)という王朝は、この威信財交易ではぶっちぎって全勝していました。

なぜかというと、周は商(殷)を破ったとき、青銅器をつくる職人を囲い込んだのです。金文職人といって、青銅器をつくるだけでなく、そこに漢字を彫る技術も持っていました。ヒッタイトも鉄器職人を囲い込みました。それと同じです。

青銅器をつくれる国はほかにないので、プレゼントされた相手は青銅器を見て「負けた。これは家来になるしかない」となる。周はそうやって地方の君侯を従えていきました。彼らは漢字が読めなかったので、彫られた漢字を見て、さらにありがたがりました。

紀元前771年、周が滅亡して、囲われていた金文職人が逃げ出します。すると今度は、地方の君侯が逃げ出した職人を喜んで雇います。そして、周の王様からもらった青銅器に何が書いてあるかを読んでもらいました。

すると、周の王様の先祖の歴史が、300年も前から遡って詳しく書いてある。「すごい。これほど古くまで先祖の歴史をたどれるとは、周の王族とは何と高貴な一族なのだ」と思うわけです。これが「漢字の魔力」です。この魔力はやがて、東アジア全体に及びます。

東アジア全体に漢字が広まると、漢字で書かれた歴史が残る中国が偉く見えて、みんなが勝手に敬うのです。すると中国の方も「そうか、そう見えるのか」と思って、悪乗りします。「俺は偉いのだぞ」と。これが中華思想の始まりです。中華とは、周の都のあたりを呼んだ言葉です。

 





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スマホは私たちの邪魔をする
   投稿者: 仲條拓躬    
2024/08/17(土) 08:22
No. 7562
 
 
集中力も作業記憶も、私たちが複数の作業を同時にしようとすると悪影響を受けるようです。例えば、パソコンの電源を切り、スマホはサイレントモードにしてポケットにしまえば作業の邪魔にならないと思う事でしょう。

だが、そんなに単純な話ではありません。スマホには、人間の注意を引きつけるものすごい威力があるのです。その威力は、ポケットにしまうくらいでは抑えられないのです。大学生500人の記憶力と集中力を調査すると、スマホを教室の外に置いた学生の方が、サイレントモードにしてポケットにしまった学生よりもよい結果が出ました。

学生自身はスマホの存在に影響を受けているとは思ってもいないのに、結果が事実を物語っています。ポケットに入っているだけで集中力が阻害されるのです。同じ現象が他の複数の実験にも見られました。そのひとつに、800人にコンピューター上で集中力を要する問題をやらせるというものがありました。

結果、スマホを別室に置いてきた被験者は、サイレントモードにしたスマホをポケットに入れていた被験者よりも成績がよかったのです。実験報告書のタイトルが実験の結論を物語っています。

「脳は弱るスマートフォンの存在がわずかにでもあれば、認知能力の容量が減る」モニター上に隠された文字を素早くいくつも見つけ出す、そんな集中力を要する課題をさせる実験もありました。その実験を行った日本の研究者も、同じような結論を出しています。

被験者の半分は、自分のではないスマホをモニターの横に置き、触ってはいけないことになっていました。残りの半分は、デスクの上に小さなノートを置いた。その結果は、ノートを与えられた被験者の方が課題をよく解けていたのです。

そこにあるというだけでスマホが集中力を奪ったようです。リンクがあるだけで気が散るポケットの中のスマホが持つデジタルな魔力を、脳は無意識のレベルで感知し、「スマホを無視すること」に知能の処理能力を使ってしまうようです。

その結果、本来の集中力を発揮できなくなるのです。よく考えてみると、それほどおかしなことではないでしょう。ドーパミンが、何が大事で何に集中すべきかを脳に語りかけるのだからです。日に何百回とドーパミンを放出させるスマホ、あなたはそれが気になって仕方がない。何かを無視するというのは、脳に働くことを強いる能動的な行為です。

きっとあなたも気がついているでしょう。友達とお話をするために、スマホを目の前のテーブルに置く。気が散らないように画面を下にするかもしれない。それでもスマホを手に取りたい衝動が湧き、絶対にさわらないと覚悟を決めなければいけない。

驚くことでもない。1日に何百回もドーパミンを少しずつ放出してくれる存在を無視するために、脳は知能の容量を割かなければいけないのです。スマホの魔力に抗うために脳が全力を尽くしていると、他の作業をするための容量が減るのです。

それほど集中力の要らない作業なら大きな問題にはならないでしょう。しかし本当に集中しなければならないときには問題が起きるのです。米国の研究で、被験者に集中力の要る難しいテストをさせました。

被験者の一部には、テストの最中に実験のリーダーからメールが届くか電話がかかってくるかしたが、それに返答したわけではないのです。それでも、メールや電話を受けた被験者のほうが多く間違えるという結果になったのです。実に3倍も多く間違えたのです。

 





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靖国神社参拝にこだわる
   投稿者: 仲條拓躬    
2024/08/15(木) 14:13
No. 7561
 
 
過去に、大阪高等裁判所で「靖国参拝は違憲」と示されましたが、この原告の台湾の住民は、中国からきた子孫で、「中国統一連盟」のメンバーでした。報道番組では「その国の歴史、伝統、習慣を尊重することに、とやかく言われたくはない」と発言していました。

靖国神社を参拝すると決まって中国や韓国が怒り出します。A級戦犯の問題が出てきますが、東京裁判それ自体、戦勝国が敗戦国を裁く見せしめに処刑されているわけです。何処の国でも自国のために命を捧げたのだからお墓に埋葬されるのも当然だと思うのです。

日本の指導者よりも、広島、長崎に原爆をおとし、東京、神戸を始めとする大都市に焼夷弾による爆撃をかけ、女性、子供、老人といった非戦闘員を何十万人と焼き殺した、連合国こそA級戦犯でしょう。しかし、日本人はそのことを言いません。

靖国神社参拝では、中国、韓国は、外交のカードとして国内を反日でまとめるために利用しています。圧力に屈して靖国神社参拝を止めたとしたら、また何か別の問題で圧力をかけてくることでしょう。

産経新聞に掲載されていましたが、日本の国民はアジアの東で、太平洋と日本海の美しい島で、和を尊び、様々な思想や信条を認め合い、独自の伝統と文化を作りあげ子孫に伝え多くの試練を乗り越えてきました。日本国は国民が主権を持つ民主主義国家であり、国政は国民の信任に基づき国民の代表が担当し、その成果は国民が受ける。

日本国は自由、民主、人権、平和、国際協調を国の基本として堅持し、国を愛する国民の努力によって国の独立を守る。日本国民は正義と秩序による国際平和を誠実に願い、他国と共にその実現の為、協力し合う。国際社会に於いて圧制や人権の不法な侵害を絶滅させる為の不断の努力を行う。

日本国民は自由と共に公正で活力ある社会の発展と国民福祉の充実をはかり教育の振興と文化の創造と地方自治の発展を重視する。自然との共生を信条に豊かな地球環境を護るため力を尽くす。

日本国民は大日本帝国憲法及び日本国憲法の果たした歴史的意味を深く認識し現在の国民とその子孫が世界の諸国民と共に更に正義と平和と繁栄の時代を内外に創ることを願い、日本国の根本規範として自ら日本国民の名に於いて、この憲法を制定する。

中国人民が日本人と仲良くできない理由は中国への侵略戦争に対する問題で、正しい歴史認識ができないことにあります。両国間関係の発展の重要な基盤を築くのには、真実の歴史を知ることです。中国は、日本軍の侵略や靖国神社のA級戦犯を非難しますが、歴史観の対立と言うより、中国共産党の歴史観の押し付けや歴史の捏造です。

日中戦争は、日本の侵略や陰謀ばかりが取り上げられますが、日本側が被害者だというのも事実です。日本は中国の百年内戦という渦に呑み込まれ、反日侮日の挑発に乗せられたのが、戦争の原因です。当時、中国に住んでいた方は日本が被害者だと考えています。

日中戦争は英米ソなどの列強が中国の内戦に介入し、最終的に南京、重慶、延安の各政府にそれぞれ荷担したことが原因で、日本は中国に危害を加えたというより、近代的な統一と発展に対し、大きな貢献をしていたのです。インフラ建設をはじめ、財政、金融の安定を図り、医療衛生、文化教育などさまざまな分野でも力を注いでいたのです。

もしあの戦争がなかったら、中国の内戦は今日でも続いていたと台湾の方も語っています。日本や中国からでなく、台湾から見た日中戦争観は客観的で、政界、財界、文化界の長老たちが口にするのは、「日本が中国との戦争で、最もダメだったのは、戦争に負けたことである」ということだそうです。

もし日本が負けなければ、中国は共産主義の悲劇に見舞われることもなかったし、今日の「改革開放」を待たなくても、とうに近代化は達成され、中国がいかに日本に感謝すべきと語っているのです。日本国も被害者であるのだから、過去の靖国神社などの歴史にこだわる事なく未来を切り開いていくことが大切だと思うのです。

 






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