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20年前くらい前から未来のエネルギーは水素だと思っていました。水素はどこにでも存在しているので、力のある国に独占される心配はなく、小型の燃料電池を一般家庭やお店、会社の事務所において発電したり、燃料電池車を普及させて駐車中に発電機として使用し、その電力を水素エネルギーとして共有すれば、エネルギーが得られるという仕組みです。
人々が1つに繋がり水素エネルギーを共有して、世界中の誰もが水素エネルギーへアクセスでき、人や社会との繋がりに安心感を見いだし、人間を始めあらゆる生き物を含めて地球を1つの生物圏、運命共同体としての考え方なのです。
現在の日本に目を向けると、日本は化石燃料の大半を輸入に頼り、中東に依存しています。食糧自給率も低下が激しく、有事に対する備えも寂しい限りです。この期に及んで小手先の改革ではもう対処しきれない、社会を根本的に変えなくては、という危機感が広まっているからなのです。
そんな日本にとって、水素エネルギーの観点から過去を振り返り、現状を具体的に認識し、未来の展望を見極める、今、日本では、ものに豊かさを求め、資源を大量に消費し、国の借金も次世代にツケをまわす事で、成り立つ社会はおかしいという意識が高まり、環境保護の動きも強まってきています。
残るは、何としてでも水素エネルギーを構築してインフラを整備するのは、日本国の役目だと思うのです。水素ガスは燃えれば水になるわけだから、まさにクリーンです。したがって、これがよく真の救世主のように宣伝され、「これからは水素だ、原発はもう要らない」と断言するような人がいます。
しかし、水素ガスはお台場の日本科学未来館の先生方にご教授戴き調べてみると実は、現状では「化石燃料そのもの」なのです。地上や地中は酸素が支配している世界だから、水素は単独では存在できず、酸素と結合して安定な水や岩石や生物などの一部となっているので、我々が自然から直接水素を入手することは不可能なのです。
何らかの莫大なエネルギーを使用しての還元操作で得るしかないのです。たとえば電力で水を電気分解したり、メタンと水を高温で加熱反応させたりして、入手せざるを得ないそうです。莫大な量の一次エネルギーを消費しなければ、水素は得られないのです。
水素ガス技術は化石燃料利用の効率を高めてはいるので、自動車・航空機などの輸送機関用としては、今後ますます増える事だと思います。水素を利用する際の一番の問題は、水素の生産に必要な一次エネルギーをいかに入手するかになります。二酸化炭素を放出させないためには、その一次エネルギーは、核エネルギーか太陽エネルギーに求めざるを得ないのです。
日本の現在の電力コストは非常に高いです。経済競争力を強めるために半値にすべきだし、可能だという意見もあるのですが、電力コストが高いからこそ、税金の負担という支えを得て、高価な新エネルギー技術が存在できるのです。水素エネルギーを世界で共有できるよう未来の技術の進歩を期待したいです。
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