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気候が安定しているのは、海流のおかげです。海流には海の表層を流れる、一般に「暖流」「寒流」として知られるものと、海の深いところを流れ 「深層流」と呼ばれるものの、2種類があります。
暖流と寒流は、上空の空気に熱を与える海流が 「暖流」、上空の空気の熱を奪う海流が 「寒流」です。暖流は低緯度から高緯度に向かって、寒流は高緯度から低緯度に向かって流れます。
暖流と寒流がぶつかる潮境は、海流に乗って移動してきた魚やプランクトンが豊富で、よい漁場となります。これら表層の海流は、「貿易風」や「偏西風」など、常に同じ方向へ吹く風や、地球の自転の影響を受けて生まれます。
深いところにも海流はあります。海面から約1kmより深いところを流れる海流を「深層流」と呼びます。海水は冷たくて塩分濃度が高いほど、密度が大きくなります。密度が大きい海水は重いので沈みます。この重たい海水が深層流をつくるのです。
深層流があることによって、世界中の海水温と気温の差が小さくなり、気候の安定につながっていると考えられています。 深層流で移動した海水は、およそ2000年後に元の場所に戻ってきます。
2000年ほどかけて行なわれる深層流による海水の移動を、「深層大循環」または「コンベアベルト」と言います。北大西洋で沈んだ海水の大部分が大海を巡り、再び北太西洋の表層に達する循環のことです。
「エルニーニョ」は、南米のチリからペルーにかけての太平洋沖で頻繁に起こっています。南極海から寒流が流れるこの海域に、赤道付近の暖かい海水が流れ込み、温度が異常に高くなる現象のことです。
エルニーニョ現象が起きると、太平洋の広い範囲で海水温が上がり、大気の流れが変わってしまうことから、干ばつや洪水、冷夏といった異常気象を各地に引き起こす一因となっています。逆に東太平洋の赤道付近で海水温が低下する現象を「ラニーニャ」と呼び、同様に、世界中に波及して異常気象の原因となります。
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