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あおりイカは小売店には、あまり置いていませんが、市場には春頃から秋頃にかけて入荷しているそうです。生きているあおりイカは透明な姿でとても綺麗です。市場では高値で取引されているので、寿司屋さんなどの飲食店が中心です。スルメイカやヤリイカと比べると大きいものが多いので、1杯3千円を超える値段だそうです。
イカの世界の消費量の半分以上は日本です。イカに限らず魚介類の消費量は日本が一番です。日本人はイカ好きで、刺身にして食べるのが一番美味い、イカの王様だと言われているのが、アオリイカです。厚い身で硬い歯ごたえ、噛めば噛むほど口の中に広がる旨味と甘味はまさに王様と言えるでしょう。
あおりイカを図鑑で調べてみると軟体動物門頭足綱二鰓亜目ツツイカ目ジンドウイカ科に分類されています。北海道各地の沿岸やハワイ、太平洋、インド洋などの暖かい海域に分布しています。近い仲間ではヤリイカがいます。アオリイカには甲羅がないのですが、透明な軟骨を持っています。大きなヒレは厚く、広げると大きな軍配形になります。
雄の方が雌よりも大きく、胴の長さは最大で40cmを超え、体重も3kgを超えるものもいるそうです。大きな丸い目玉は透明な膜で覆われています。腕は10本でその中の長い2本が触腕と呼ばれ、寿命1年の間に子孫を残して力尽きるそうです。高温には適応しており、水温が15度以下になると死んでしまいます。産卵は4月から9月です。
子供のイカは、産卵する藻場は絶好の隠れ家で、豊富なエサもあります。生後2ヶ月位で10cm、4ヶ月位で20cmと驚くべき早さで成長します。アオリイカは様々な魚類・エビ類を食べます。それも大物喰いで、子供のイカでも自分より大きい魚でも襲いかかります。アオリイカは食物連鎖では上位にいます。
だが、天敵とするのは鮪やクジラなどの大きな魚です。クジラが食べるイカの量は年間3500万トンに及ぶと推計されているので高値のわけです。目利きのポイントは、鮮度の良いイカの表面は無数の小さな斑点があります。表面に触ると、斑点が現れたら鮮度良い証拠です。時間が経過すると色は白から赤褐色へと変わります。
この色でもまだ鮮度は良いです。吸盤に触ると吸い付くもの、胴体に張りがあり目が窪んでいないものは新鮮です。イカは健康食品です。悪玉コレステロールを抑制してタウリンが豊富ですので、血中コレステロールや中性脂肪を減らし、血圧を正常に保ち、精神安定、脳卒中や糖尿病の予防に役立つなど素晴らしい効能を持っています。
ミネラルや必須アミノ酸が含まれており、低脂肪なので、ダイエット効果もあります。アオリイカは刺身が一番うまいと思いますが、生干し・塩焼き・天婦羅・沖漬け・炒め物・煮付けなども美味しいです。
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